着物を着る女性は
自立と自由をもっている
山本富士子さん『黒い十人の女』

カテゴリー 着付け・着こなし


 

洋服が主流のいまの時代に、

あえて着物を着るというのは、そこそこエネルギーの要ることですよね。

洋服の方が圧倒的にラクですし、時間も手間もお金もかかりません。

街なかで着物を着ていれば目立ちますし、面倒な声をかけられることもあります。

 

そんな中で着物を着るには、周囲に流されない自立した強いマインドと、自由に使える時間やお金や居住スペースなどが必要です。

 

当たり前のように好きな着物を着ていますが、

そこには、自立と自由があるということ、

また、それは自分の努力と周囲の理解でなしえていることを自覚し、

感謝したいな、なんて思ったりします。

 

 

自由になれない女性が描かれている映画『黒い十人の女』(1961年)

市川崑監督の『黒い十人の女』(1961年)は、9人の愛人と妻をあわせた10人の女性が、浮気男を殺そうと計画するお話。

黒い十人の女

 

妻を演じるのは山本富士子さん、浮気男を演じるのは船越英一郎さん。

 

(ちなみに、2016年に放送されたバカリズム脚本の同名ドラマでは、息子の船越英二さんが浮気男を演じられました)

 

 

とにかく妻の肝の据わりっぷりがすごい!

 

ある日、愛人の1人が、妻の営むバーに突然やってきて、「ご主人と別れてください」というのですが、

まったく動じることなく、むしろ品よくあしらいます。

 

「主人はとてもやさしい男です。だから次から次へと女ができます。

誰にでもやさしいということは、誰にもやさしくないということよ。」

 

 

泣き出す愛人をなぐさめる妻。

 

「わたくしだって、何度も離婚したいと思いました。だけど、離婚してもしなくても同じことなんですよ、わたくしが風(夫)のことを気にしている間はね。風が誰かと結婚したいと言えば、わたくしもかえってさっぱりできるんでしょうけど。だからこうして商売を始めましたの。あの男のことを気にする暇がないように。」

 

 

夫の浮気性が妻を自立に向かわせたわけですが、別れることができず、自由になれない妻。

 

 

もっとも古株の愛人を演じるのは、岸恵子さん。

夫の殺人計画を立てているところ。

黒い十人の女

新劇女優の役で、モダンでエレガントな雰囲気が岸恵子さんにぴったり。

山本富士子さんは、衣紋をぬかず、やり手の女将さんといった雰囲気。

 

 

妻:だいたいあなたがいけませんわよ。一番古い妾(めかけ)のくせに、新しい妾、また新しい妾と、いったいこれから何人の妾を増やさすつもりなの。

愛人:妾妾妾ってなによ~

妻:ごめんなさい、恋人でいらしたわね。

 

 

ユーモアを交ぜつつ、余裕と品をくずさない妻ですが、

愛人の優位な態度が、内心おもしろくない様子。

 

 

けっきょくストーリーは、浮気夫を手離した妻は自由を手に入れ、

浮気夫を手に入れた愛人(岸恵子さん)は、生活がすさみ、女優も引退することに…。

 

浮気男と縁を切った妻と、他の愛人たちは、勝ち誇ったようにイキイキと自分の人生を歩き始めます。

 

しがらみを捨て、自由を手に入れるって、難しいものですね。

女の幸せって何なのでしょう、、、なんて思ってしまいます。

 

 

人生いろいろ…。

なにはともあれ、いま着物を着て楽しめる心と環境があるのであれば、

それはとても幸せなことに違いありません。

大いに謳歌したいものです。

 

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