ふだん着物のお手本、母の紬
原節子さん『秋日和』

ありきたりな日常を淡々と描く作風が特徴的な小津安二郎監督。

話の展開がゆっくりで、出てくる着物も地味なので、昔はあまり好んで観ませんでしたが、

年の所為か、ノスタルジックな秋の所為か、小津映画が観たくなりました。

小津監督の『浮草』では味わい深い昭和浴衣が見どころでしたが、

『秋日和』(1960年)では、ふだん着物としての母の紬姿が多く登場します。

なかなか嫁に行かない娘を心配する母(原節子さん)と、

未亡人の母を一人にしたくないという思いから、結婚したがらない娘(司葉子さん)。

とにかく原節子さんの、地味ながら品のいい紬姿が美しいです。

二人で定食屋で食事。

お上品ながら、「飲んじゃおっか」と手酌でビールをつぐ母がいい!

「今日は私が払うわ」という娘と、

「いいわよ。払うわよ」という母のやりとりに、なんだかじんわり、、、。

一方で、外野のおじさん3人衆が、この母と娘をいっぺんに結婚させようと、勝手におせっかいをやくのですが、おじさん3人衆の会話が、下世話で小粋で楽しい!

娘のことを、「きれいになったね~」と言いながら、本人たちのいないところでは、

「娘とおふくろ、どっちがいい?」「やっぱりおふくろのほうだね」「俺もだ」

などと言っている。

そして、おじさん3人衆のうちの1人を、母親(原節子さん)と結婚させようと勝手に盛り上がり、

その話がさきに娘の耳に入ってしまい、親子喧嘩に。

そんな他愛のない日常なのに、じんわりと深い感慨が残ります。

秋にぴったりの小津映画、引き続きお届けしたいと思います♪

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