引き続き市川崑監督の『獄門島』(1977年)です。
太地喜和子さん演じる女将の同居人として、いつも顔を白くお化粧している謎の美少年が登場します。
途中まで気づかなかったのですが、演じているのはピーター(池畑慎之介)さんでした。
親子のように見えますが、まったくの他人。
分家の女将(太地さん)は、美少年(ピーターさん)を本家の娘と結婚させ、本家をのっとろうとたくらんでいるのです。
アクの強いお二人ですが、妙にお似合い。
よく見ると、太地さんはオレンジ系、ピーターさんは紫系で、コーディネートをまとめています。
半衿と着物と帯が、同系色。
オレンジと紫は補色の関係なので、色の相性はぴったり!
オレンジの着物に紫の帯を合わせるとかではなく、
1人はオレンジ、1人は紫、2人合わせてコーディネートが完成という、まさに”にこいちコーデ”。
デザインもアイテムも同じ着物だからこそできるペアルックコーデ。
ちょっとやってみたいです。
ところで、最近は着物を着る男性が増えていますが、
中には女性物の着物を着ている男性もいますよね。
若い男の子からおじさんまで、最初はビックリしましたけど、もう見なれてきました。
コスプレ感覚の人もいるのかもしれませんが、多くは女装家さんのようですね。
前に骨董市で、女性物の着物を着たおじさんが、柄物のステキな長襦袢を見ていらして、刺繍半衿もついていたので、
いいな~手離さないかしら~
と思って見ていたんですけど、どうやら買うことに決めたようで、
「ステキな長襦袢ですね」
とそっと声をかけてみました。
すると、わりとふつうのおじさんで話しやすく、いろいろ聞いてしまったんですけど、
その方は、襦袢にとても惹かれるようで、襦袢の衿元や袖口から肌が覗く姿が、色っぽくて好きなんだそうです。
女性の私よりきめ細やかに着物姿の美しさを捉えていて、すごいな~と感心してしまいました。
それを自分でやりたいと思うところが、女装家たる所以なのでしょうね。
恋愛対象は女性で、着物を着ているときだけ女性になるとのことでした。
女装のことは奥さんには内緒らしく、そのときは出張でこちらに来ていて、思い切り着物が着られて「やっほい♪」だったようです。
自分が奥さんだったら、まずはお化粧のしかたを教えてあげたい。。
着物はみんなのもの、ですね!
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