「着崩れ」ではなく「着崩し」たい!
カッコいい着物の着付け
太地喜和子さん『獄門島』

洋服では、オシャレ上手な人は、わざと「着崩し」とか「はずし」とかして、抜け感やこなれ感を演出しますよね。

着物では、補正をしてシワにならないようにぴっしり着付け、着崩れはNGというのが現代の主流ですが、

着物でも「着崩し」が狙った通りにできるようになったら、これぞ本物の上級者ではないか、

と思ったのが、横溝正史原作×市川崑監督の金田一耕介シリーズ3作目

『獄門島』(1977年)

に出演されている太地喜和子さん。

衿元はぐだぐだ、着物はしわしわ、おはしょりも帯もゆがんでいる。

それなのに、なぜこんなにカッコいいのでしょうか!

本作は、瀬戸内海に浮かぶ「獄門島」を舞台にした怪奇ミステリー。

太地喜和子さんは獄門島を牛耳る本家をのっとろうと、密かに画策する分家の女将を演じています。

妖艶な美しさに、凄みのある存在感。

この役の太地喜和子さんに、衿元をぴっちり合わせたシワのない着付けは到底似合いそうにありません。

着崩れていてこそカッコいい!

そんな崩しができるようになりたいものです。

そしてメイクも独特!

(口元失敗しました、、、正面の顔って難しい!)

和装メイクでは、眉は濃い目にくっきり、アウトラインをしっかり書くのが良いとされますが、

そんな一般ルールを無視した、みじかめの極薄眉。

その分、アイラインが太く、しっかり入っていて、絶妙なバランス!

着方もメイクも、ルールを度外視し、自分のキャラをいかすやり方を追求することで、他を圧倒する唯一無二の存在感が生まれるのでしょうね。

太地喜和子さんのことは、『白い巨塔』のケイ子役、そして車ごと海に落ちて亡くなったという衝撃的なエピソードしか知りませんでしたが、

『欲望という名の女優 太地喜和子』という本を読んで、激しい情熱と危うさを持ち合わせた、

ものすごい女優さんだったんだなと改めて知りました。

その容姿から、自由奔放な魔性の女というイメージがありましたが、だんぜん人生の軸は”女優”にあり、

年を重ねるごとに、自分や周囲への演技の要求が厳しくなり、周りも自分も苦しめたよう。

いつも自分の出生の話が違ったり、占いからそう遠くない自らの死を受け入れていたり、実際事故で亡くなったときは生きようともがいた形跡はなかったそうです。

 

出生から死まで、シナリオに沿って演じた、とてつもない女優さんですね。

他の作品も見てみたくなりました。

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