コテが消えた!
製造メーカーの廃業で、これからの和裁はどうなる?

カテゴリー 和裁, 着物のお手入れ

2018年6月、和裁界に激震が走りました。

和裁コテの製造メーカーであるタキイ電器株式会社の廃業が発表されたのです。

事実上、和裁コテメーカーが日本から消滅したことになります。

 

在庫がなくなったら販売終了ということで、矢継ぎ早に注文が入ったそうですが、購入できたのは一握りとのこと。

私も和裁をするのでコテは持っていますが、壊れたら修理にも出せないし、念のため予備に1つ買っておこうと7月上旬に和裁道具屋さんに問い合わせたら、「とっくにないですよ」と塩対応。。

たくさん問い合わせが来ているようで、和裁道具屋さんも疲弊気味のご様子でした。

 

 

そもそもコテとは・・・

コテとは、キセをかけたり印をつけたりするときに使う道具で、糸や針と並んで和裁の必須道具。

↑コテ

 

 

キセとは・・・

着物は縫い目が隠れるように折り目がついていますよね。

これがキセというもので、通常、縫い目より5厘(約2mm)深い所で布を折ってコテをあてます。

 

アイロンでできないこともないのですが、コテは布に当たる部分が平らではなく丸みがあるので、折り目をピンポイントに抑えることができ、また、アイロンよりも高温なので、しっかりとキセをかけることができます

コテを持ってすーっと布の上を滑らし、均等に5厘のキセをかけるベテラン和裁士さんの姿は美しいものです。

 

そして何よりコテのフォルムが美しい!

レトロな雰囲気でありながら、利便性にも優れ、グッドデザイン賞をとってもおかしくないのに、製造終了だなんて悲しすぎます。

 

こちらは山田洋二監督『武士の一分』(2006年)の檀れいさん。

本当は鉄鍋に焼石を入れたもので袴にアイロンがけしているシーンなのですが、コテに持ち替えて描いてみました。

 

今は電気で温めた窯の中にコテを入れて熱くしますが、昔は火鉢でコテを温めて使っていたそうです。

タキイのコテがなくなった今、昔のように火鉢でコテを温めるしかなくなるのでしょうか。

あるいは、海外仕立てが増えているので、今後は海外メーカーのコテを輸入して、日本人がそれを使うことになるのかもしれません。

 

仕立てや道具を海外に頼って、着物という日本の伝統文化を維持するというのは、なんともへんてこな構図です。

リサイクル着物が安く出回っている今の時代に、洗い張りして仕立て直し、1枚の着物を長く大切に着るというのが、難しくなっているのでしょうね。

 

そうは言ってもやっぱり日本の文化は日本の技術で維持したい!

やる気になればコテを製造できるメーカーは国内に絶対あるはずです。
どこかが製造してくれないかな~。

 

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